アウトプットの所要時間とリリース後の賞味期限について考えた
先週末から今週にかけて、息子の夏休みの宿題を手伝い続けています。
宿題の中で、身近なひとに手紙、ハガキを出そうというものがありました。 学校から新品のハガキをもらっていたのですが、見てみると暑中見舞い用のものでした。
こんな会話をしておりましたが、残暑見舞いでもダメだとわかりました。 書いていって、宿題として提出したあとに学校から授業で投函するようなのです。 そうすると、残暑見舞いですらありません。9月のどこかで投函されるのでしょう。
つまり、アウトプット自体は8月にしているのですが、リリースは9月になるということです。
そして息子がそれを書いている間にふと思ったのでエントリーします。
アウトプット所要時間の長さについて
所要時間には長いものと短いものがありますよね。
短いものの特徴としては次のようなものでしょうか。
- 直感によりアウトプットされる
- 抽象的な情報でアウトプットされる
- インスピレーションによりアウトプットされる
- 感覚的な何かでアウトプットされる
似たような特徴をいくつも挙げてしまった感じですが、定性的ということでしょうか。 そして確証が低い場合もあるでしょう。
逆に長いものの特徴としては次のようなものでしょうか。
- 推敲された情報でアウトプットされる
- 論理的に組み立てられた情報でアウトプットされる
- 具体的な情報でアウトプットされる
定性的に加えて定量的ということでしょうか。 確証の高い場合が多いのかな?と思います。
また、短い場合の利点も考えましたが「アウトプットまでのスピード」そして「アウトプットの鮮度」が利点ではないかなと思います。
長い場合の利点は「アウトプットの賞味期限が長くなる」傾向があるかな、と思いました。 あくまでも短い場合に比較して、ということですが具体的で論理的なのでこのアウトプットを利用することのできる期間が長いということです。
アウトプットのはじまりはどこなのか
アウトプットにかかる時間は開始から終了までですよね。 つまり着手から完了までの期間です。
アウトプット所要時間が短い場合は「突然に」「思いつきで」「条件が揃っていれば」開始されると思います。 大喜利はこれでしょうかね。
アウトプット所要時間が長い場合は「計画を立てて」「予算を組んで」「着手の承認があって」開始されると思います。 プロジェクトなんかはこちらでしょうか。
これを考えていて、この所要時間が長くもなく短くもないものがあることにも気づきました。 それは「ニュース」だったり「即興演奏」だったりです。
ニュースの場合はアウトプット所要時間の特徴からすると長い場合に当てはまりそうなのですが、所要時間は短いですよね。特性上そうなのだと思いますが、工夫を凝らしているからこその独自性だと思います。
即興演奏については短い場合の特徴に当てはまるのですが、場合によっては再現性もあります。これはミュージシャンという長いスパンのプロジェクトにイベント的に発生するサブプロジェクトだからこそ可能です。そして「コード進行」「曲の雰囲気」「持ち寄っている楽器とミュージシャンの構成」によってあらかたの計画が立てられます。だから長い所要時間の特性を持ちつつ短い時間でアウトプット可能なのだと思います。
ところで、終了はいつでしょうか? 思いついたのは「完成したとき」「公開したとき」「ここで終わり、と思ったとき」ではないかと思います。 完成と公開が同時のものもあると思いますし、まったく別のこともあるでしょう。
アウトプットの特性によって公開のタイミングがアウトプットの賞味期限に影響することは容易に想像がつきます。
アウトプット所要時間を活用して賞味期限をコントロールする
これも古くから行われていることだと思います。 さまざまをマネジメントすることで、賞味期限をコントロールするものですね。
活用するためのツールとして思いついたのは次のとおりです。
まず最初の3つは全て「仕組み」をつかったツールです。
1のガイドラインはアウトプットの質を維持するために最低限クリアすべき事項を揃えているはずです。 これによって所要時間を短くすることができるので、所要時間が長くなるべきものを短い期間でリリースにもっていくことができます。
2のテンプレートは決まった情報を当てはめていくことでアウトプットの質を比較的容易に作り上げたり論理性や具体性を高めやすくしたりすることができます。
3のフレームワークは1と2の合わせ技です。枠組みのなかで情報を集めて制作することでアウトプットにかかる所要時間は削減され、質を向上するための労力も削減することができます。
ただ、これらの「仕組み」をつかったツールでは「画一的」になるという副作用もあるでしょう。 独自性を保つためにはこの「仕組み」自体の独自性を高める必要が出てくると思われます。 とはいえ非常に強力なツールで、素早く一定のクオリティを維持したアウトプットを公開するためには欠かせないものだと思います。
わたしもほしいです。
最後の4、習熟だけ毛色が違いますね。 これは言葉のとおり「そのことに熟れる」ということです。 ミュージシャンであれば自分のメイン楽器の演奏について様々なジャンルでパフォーマンスできるように練習を重ねていく必要があります。これによって即興演奏のときに他ジャンルから思いがけない組み合わせのパフォーマンスを滞りなく実現することができるので、独自性が光ることになります。
また、習熟していれば仕組みのツールを拡張して独自性を強めることができると思われます。 ジャズ的なアプローチですね。
ということで、ハガキも書き終わったようですしここらで終わりにしたいと思います。